沙希10「真っさらの女性を緊縛の道へ!」

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    沙希ちゃんと逢うのは4回目、2人きりで会ったのは2回目の今日は、彼女を仕事場から家まで送るというシチュエーション。
    少し遠回りするコースを選び、湖沿いの休憩所でドリンクを2つ購入し、クルマの中でおしゃべり。

    あいかわらずの他愛ない会話が一段落したとき、緊縛の話題を持ち出した。

    「ねえ、緊縛のロープ、見てみない?」
    「えー、いま持ってるんですか?」
    「うん。実は沙希ちゃんのために買ってきたんだ」
    「えー、うそー、わたししないですよ!」
    「しなくてもいいから、見てみてよ」

    そんな強引な流れで、後部座席の足下に置いてある箱の中から、まだ封も切っていない緊縛ロープを取りだした。

    礼儀として、同じロープで別の女性を縛らないという気持ちが、私の中にはある。未開封の在庫があればそれを使うが、今回はなかったので、通販で購入しておいたのだ。

    萌え系のイラストが不似合いなパッケージの緊縛ロープを手に取り、沙希ちゃんに見せる。触らせる。

    「わー本物ですねー。初めて見た!」
    「彼氏とは、縛ったりしたことないの?」
    「タオルで手を縛られたことはあります。って、はずかしー」

    そんな話題も普通にできるようになっている私と沙希。進展具合が微笑ましい。
    で、思い切ってさらに続ける。

    ・・・じゃあちょっと、手を縛ってみようか。




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