「縛り屋、芦屋。」

緊縛などへの憧憬を抱きつつ、23年間、縁がなかった香奈は、極めてライトではあるが、今まさに両手に縄をかけられている。その事実に、思わず笑みがこぼれてしまった。

「めっちゃ嬉しそうやね」

ビジュアル的には綺麗カッコいい香奈は、そう言う私に対して、嬉しそうに無言でうなずく。この無邪気さは、ああ、やっぱりまだ幼い23歳だなぁ・・・と、そのアンバランスに軽い興奮を感じる。

私のいたずら心が膨らんでいく。

「どう？嬉しすぎて濡れてこない？」

「わかりません」

「じゃ、チェックしてみて」

素直に応じる香奈。


自分で下着の中に手を入れ、まだ濡れてないと答えてくれた。うーん、まだだったか。残念。
じゃ、もう少し進んでみようか。もう少し縛ってみるよ。麻縄1本で。

うなずく香奈の両腕を前に出してもらい、グルグルっと巻いていく。前手縛りだ。

遊び心を加えてみた。余った縄を首に巻き付けたのだ。そういえば、香奈はボンデージ首輪を持っているそうだ。一人暮らしをしている彼女だが、親が部屋に来た時に見つかりそうになって冷や汗をかいたとか。

ともかく、首輪とかそういうイメージにますます喜んでしまう彼女だった。

そうか、嬉しいか。じゃ、これで遊んでみなさい。

手渡したのは、コンパクトな電マ、フェアリーミニミニだ。

さて、どうする？


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