「縛り屋、芦屋。」

ホテルへと向かう道すがら、香奈は両腕と首に縄が巻き付けられた状態で、渋滞する市街を小一時間ドライブしたことになる。
隣にバスやトラックなどの大型車両が来るたびに覗き込まれる可能性に胸をときめかせる。

あとで香奈に聞いてみたところ、細い道路で渋滞していた時、歩行者がびっくりしたような顔で私を見ていました、たぶん縛られていることに気づいたのだろうと思う、とのこと。その状況も、Ｍ女性にとっては悦びなのだろう。

ホテルに到着。
ここの駐車場は屋外型だ。車を降りてからホテル建屋の入り口まではお天道様の元を歩いていかねばならない。
彼女に聞いた。縄をほどこうか？それとも、このまま入り口まで歩いていく？

驚くべきことに、彼女はこのままがいいという。うーん、本当にＭ性の強い子だ。むしろ私のほうが緊張する状況に追い込まれたと言えよう。幸いなことに、他の客と顔を合わせることもなく部屋に入ることができたのだが。


香奈の男性遍歴は、それほど多くない。片手で十分に余りある程度。
しつけの厳しいしっかりとした家庭に育った香奈。高校生の頃に付き合っていた彼氏もそういうきちんとした考えの持ち主だったこともあり、清い交際だったとのこと。
その後も乱れた生活はなく、何人かと交際はしたものの、性的には極めてノーマルな行為に終始したそうだ。でも、心の奥から湧き上がる気持ちは常にあり続けた。しかし、間違っても縛ってほしいとは言えなかったそうで。そういう女性は多いと思う。

ということで、この手のホテルに入るのは、実は生まれて初めてだという。心が、割とはしゃいでいる。

大きな鏡の前に彼女を立たせて、記念撮影。

雰囲気、出てるでしょ？アメニティの充実も、彼女にとっては珍しかったそうだ。


さて、ベッドに腰掛けてもらおう。
せっかく前手縛りをしたまま部屋に来たので、このままちょっと楽しんでみようか。


はい、じゃあ横になって。

うん、いいですね。

では、ストッキングを脱がせてあげようね。


若くて白い太ももが眩しい！　そして、ショーツもオシャレさんだ。勝負パンツを選んできたのかな？



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