「縛り屋、芦屋。」

東京の高級ホテルの一室で数時間に渡り繰り広げられた痴宴が、ようやく終わった。

あと数月で結婚を迎えるという２６歳のかわいらしい彼女は、いったい何を望んで今日のこの時間を過ごしたのだろうか。

彼女が服を身に着けていく後ろ姿を見ながら、そんなことに思いを馳せるわたしなのであった。




ほら、まだケツたたいてる！　そして女の子は嬉しい顔をする！　もう、芦屋さん、なにもわかりません！





立ち姿、なんと凛々しい。素敵なシルエットですね。






「じゃあ、機会があれば、また！」「ありがとう、楽しかった」

そんな普通の挨拶で、この日はお別れになった。


私は先程までパイパンちゃんが縛られてアナルを責められていたベッドの上で横になりながら、密度の濃かったこの数時間の事実を再度見つめてみるのであった。

ロビーには各国から集まる紳士淑女がくつろいだり談笑していたりする東京の高級ホテルの一室で。

こんなプレーンで清潔感のある女の子と、大企業でバリバリ活躍するキャリアウーマンが。

揃いもそろって変態活動に精を出しているなんて。

世の中、なにがどうなっているのかよくわかりません。

だけど、こんなことが。

まるで、ハードコアな映画の中のワンシーンのようなこの光景が。

ただし、完璧に法が許している範囲の中で行われている。

そんな現実の記憶を、私はクラクラしながら反芻しているのです。

私一人だと、到底及びもつかない行為を。

「セッション」という呼び名の元で。

それは、複数の魂が融合しながら新しいカタチが編み出されていくという意味。


楽しかった。またも、彼らから新しい世界を教えてもらえた。

そうやって、人と人のつながりが新たな価値観を生み出していくという喜びを噛みしめて、当シリーズを締めることにしましょう。


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