沙希14「真っさらの女性を緊縛の道へ!」

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    沙希の緊縛ロストバージンは、そう表現するのもおこがましいほどに控えめなカタチであった。
    すなわち、仕事帰りの彼女をつかまえて、クルマの中で着衣のまま前手縛り。

    そういう方向に対して全く興味がなく、耐性もない一般女性の24才。
    緊縛の入り口としては、まあ、この程度が無難だったと思う。
    当然、次回はステップアップするつもりで「次は両腕を後ろで組んで・・・」というアナウンスをさらりとしておいたわけで。

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    季節は巡り(約1週間後ですが)、さて次に会うことになったのも、先回と同じく仕事帰りということに。
    ほどよい時間帯に「今日、送らせてもらっても?」というメールを。

    沙希は「送ってもらってばっかりで悪いから」と軽く断りを書いてよこす。
    それが社交辞令だと分かっているのだけれど、軽いジャブだと感じてしまう私である。
    それって、オレ、どのあたりから勘違いしているんだろ?

    ・・・そんなことを考えるくらい、沙希を本気で縛り上げることを狙っているハイエナ野郎の私であった。

    そんな私の心情を知ってか知らずか「じゃあ、お願いします(汗)」的な返事で落ち着いた。



    いつもの場所となりつつある、彼女のオフィスの最寄り駅前、コンビニ前で落ち合い、笑顔で挨拶。
    買っておいたペットボトルのドリンク2本を見せ、どちらにする? じゃあ、こっち!とアップル系を選ぶ沙希。
    私は、残ったオレンジ系微炭酸となった。

    「今日は、真っ直ぐ帰る?もし時間があるようだったら、六甲山でも登ってみない?」
    「うーん、帰ります」
    「えー、寂しいなぁ。六甲山の夜景とか、見たことある?」
    「大学1年生の時、みんなで見に行きました。キレイですよね!」
    「じゃあ、もう何年も行ってないんだ。行こうよ行こうよ」

    彼女の「真っ直ぐ帰る」の気持ち具合があまりよく掴めないのだけれど、遠慮半分だと強引に思いこむことにして、
    やはり強引に誘ってしまう。結局笑顔で、じゃ、お願いします!となった。よし。

    標高931mを誇る神戸の屋根、六甲山は、かつては100万ドルの夜景、いつのころからは1000万ドルにインフレになって呼ばれるようになっている。

    その頂上付近にある展望台からは、見渡すパノラマの手前には海と山の狭間に広がる神戸市街、中間には大阪湾、そして左手(東側)から大阪湾の対岸まで大阪府の光が溢れるような、ダイナミックな夜景が見える。
    阪神高速神戸線や湾岸線のラインを目で追うのも楽しいし、関西3空港に発着する飛行機を追うのもまた楽しい。

    それだけに、道中は結構な登り坂&コーナーの連続である。一人で走るなら結構飛ばす方だが、今日はゆっくりと。

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    ということで、展望台の駐車場に到着。平日の夜というのに、結構な車の台数だ。
    さあ、クルマを降りよう!


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